銀行がもつ二つのジレンマ
2018.11.14
現金からキャッシュレスへ。日本経済がまた一つ大きく変わろうとしています。
交通手段でのスマホ決済など、日常でも徐々に浸透してきたキャッスレス。
従来の縦割り金融法制から、利便性を追求した規制緩和。
アメリカで生まれたフィンテックという造語。
アメリカでは、フィンテック企業が、
すでに銀行システムを利用しての利便性の高いサービスを顧客に提供しているようですが、
顧客情報や取引履歴などのビックデータはすべてフィンテック企業に集中し、
銀行が顧客との接点を奪われている事態へ。
システムだけを提供し顧客との接点を奪われかねる、
いわば「銀行の土管化」だけは避けなければなりません。
現金からキャッスレスへと進めば、クレカ決済が進み、
銀行が減らすのは、預金決済で得られるはずの手数料。
私たちが日ごろ取り扱う保険料支払い時においても、
口座振替時の発生する手数料より、クレカ決済時の手数料支払いが年々増えているのが一目瞭然。
時代とともに決済方法は変わっていくようですが
銀行が持つ二つのジレンマをみると一筋縄ではいかないようですね。
くしくも先日発表された大手二行によるATMの統一。
現金を引き出すという作業自体が無くなり、
街の至る所にあった電話ボックスのようにATMが無くなる日がくるのでしょうか。