過剰サービス

2017.02.15
過剰サービス

先日お伺いした中小企業経営者の話。(私が尊敬する経営者です)
社内の働き方改革において長時間労働を見直している最中に
知らず知らずに「過剰サービス」に陥っていたと。
県内のおもてなし企業選入賞やカイゼン活動において、
歯止めなく行われていた過剰サービス。
良かれと思っていた行動が、いつの間にかそこまでしなくて良いという領域まで達していた様で、
長時間労働の原因は、まさにその辺りにあるというわけです。
 同様の事を言っていたのが、昨年講演で伺った加賀屋の小田会長。
顧客満足NO.1を長年経験しながらも、
ある時、おかみさんが気づいた事。それはまさに今回と同様の過剰サービス。
過剰サービスの事を「べたべたサービス」と名付けている加賀屋は、
サービスの提供は、十人十色ならぬ、1000人いれば1000通りと断言しています。
 冒頭の鉄工所社長も加賀屋のおかみも、おもてなしを極めたゆえの質の高い気づきです。
 一方、アマゾンの出現によってインターネット注文による配達が急激に増えた物流配達業。
配達員不足や再配達の悪循環が引き起こす長時間労働が後を絶ちません。
ワンクリックの手軽さという裏側は、
物流の限界地点をはるかに超えている過剰なまでの行き過ぎたサービス。
 特に個人に限っては、よっぽどのことがない限り、明日到着は過剰です。
 誰もが経験する販売側と消費側。
 販売者側だけに立った改革だけでなく、消費者側も巻き込まない限り、
日本中にある行き過ぎた「べたべたサービス(過剰サービス)」は無くならないかもしれませんね。
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(了)

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