戦い終えて
新型コロナウィルス禍、ほぼ無観客の異例の中で開催された東京オリンピック
日本は史上最多の27個の金メダル獲得。
大会が掲げた「多様性と調和」。
コロナ禍の中での開催とあって、コンセプトも十分に伝え切れなかったようですが、
LGBTQである事をあきらかにした選手が180人以上参加したと言われ、
男女だけでなく、新たな多様性を受け入れることがスポーツ界でも課題として挙げられました。
また、メダル重圧での選手のメンタルヘルス、SNSへの誹謗中傷書き込み、気候変動での酷暑での開催。
これらの対処の仕方も時代の変化と共に生まれた新たな課題。
また、緊急事態宣言下の中でのオリンピック開催には、反対意見が多くあったのも事実。
直前のバタバタ感もやはり多くの国民から懐疑的な目を向けられました。
さて、超高齢化と人口減を迎えた日本。
東京オリンピックが掲げた「多様性と調和」のごとく、
性別だけでなく、国籍や人種、また障碍の有無などの「違い」を個性として尊重できるか、
それらを活力として生かすことが出来るか、オリンピック同様これらもまた今後のとても大きな課題。
微笑ましかったのは、新しく種目として追加された「スケートボード」。
逆転を狙って大技に挑戦して失敗した日本の選手を、ライバルたちが称えみんなで抱え上げ敬意を示したシーン。
10代の選手達が見せた新たな姿が、これからの時代に生き抜くための「何か大切なもの」を再確認させてくれた様に思いました。
コロナ禍での開催ではあったにせよ、17日間映像を通じて選手たちのひたむきさや感動を与えられたのも事実。
最新の注意を払い、他者を思いやり、開催されたことへの感謝の言葉を発する選手たち。
通常通りでなかったからこそ、得られたものも大きかったかもしれません。
戦いを終えて、私たちも負けてなれないと、強く感じた17日間でした。